フランスの「遊びから学ぶ」をおうちで。工作を広げる4つの視点

工作の材料を出したのに、子どもは紙を丸めたり、並べたりするばかり。「早く何か作ってほしい」と感じる日もあります。でも、その手の動きには、素材の性質を確かめる時間が含まれているかもしれません。

ビュキフランスの「世界の教育」では、海外の教育資料をヒントに、家庭の作る遊びを見直します。今回はフランスの幼児教育向け資料をもとにした、工作の楽しみ方です。

フランスの資料にある4つの遊び

フランス教育省の教育情報サイトEduscolでは、幼児教育の遊びを、探索、象徴・ごっこ、構成、ルールのある遊びという視点で紹介しています。これは「フランスの家庭はみな同じ遊びをする」という意味ではありません。また、遊ばせれば特定の能力が必ず伸びるという保証でもありません。

家庭では、この4つを活動の採点表にせず、「今、どんなことを楽しんでいるのかな」と観察するヒントにできます。一度の工作にすべてを入れる必要はありません。

1.素材を試す「探索」から始める

紙を折る、丸める、重ねる。色えんぴつの力を変えて線を引く。こうした試し方にも発見があります。大人は「薄く描くと、さっきとどう違う?」など、目の前の変化を一緒に確かめます。

素材をたくさん出しすぎると選びにくいこともあります。最初は紙と描く道具など少量から。触りたがらない素材を無理に使わせず、子どもが試したいものを選べるようにします。

2.作ったものに物語をつける

紙で作った服を「雨の日に出かける人の服」にしてみる。箱を小さなお店に見立てる。ごっこの要素が加わると、同じ作品にも別の使い方が生まれます。

「誰が使うの?」「その人はどんな場所へ行くの?」と尋ねたら、答えを待ちます。大人の想像と違っても、すぐに直さなくて大丈夫。言葉で説明しにくければ、絵や動作で伝えてもらえます。

3.組み合わせて、形を変えてみる

紙の輪をつなぐ、箱を積むなど、構成の遊びでは「どうしたらつながるだろう」が小さな課題になります。完成見本を使う場合も、色や飾りなど自由に選べる部分を残すと、その子なりの工夫を話しやすくなります。

市販キットでは説明書と安全上の指示を先に確認し、その範囲で試しましょう。工具や材料の使い方まで自由に変える必要はありません。

4.無理のないルールで一緒に遊ぶ

「一人一つずつ部品を足す」「使った道具はトレーに戻す」など、短い約束を親子で決めてみます。競争にする必要はなく、順番や共同作業を楽しめれば十分です。

うまく続かないときは、子どもを責めずにルールを減らします。遊びを終えるときも、完成度を評価するより「今日は丸めると立つことを見つけたね」と、実際に起きた発見を言葉にします。

作品と一緒に「途中」を残そう

写真を一枚撮り、「ここを変えた」という子どもの一言を添えるだけでも、次に遊ぶきっかけになります。作品を毎回完成させることより、もう一度手を動かしたくなる余白を大切にしてみませんか。

活動や道具は年齢と様子に合わせ、市販キットは対象年齢・説明書・保護者の見守り条件を確認して選びましょう。

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海外の資料をもとに、ビュキフランス公式ブログ向けに家庭での活動例を加えて編集しています。紹介した教育機関による商品推奨を意味するものではありません。