なぜ夏にお祭りが多いの?🏮 子どもに伝えたい夏祭りの意味
夏になると、あちこちで祭りの音が聞こえてきます。「どうして夏ばっかりお祭りがあるの?」——この質問には、ちゃんとした答えがあります。夏祭りの意味を知ると、屋台を回るだけの夜が、少し違って見えてきます🏮
夏祭りの多くは「疫病を追い払う」ための祭り
昔の夏は、いまよりずっと恐ろしい季節でした。冷蔵庫もエアコンもなく、食べものは傷みやすい。水も汚れやすく、病気が広がりやすい時期だったのです。
そこで人々は、病気や災いを追い払うために神さまに祈りました。それが夏祭りのはじまりです。「暑いから楽しく騒ごう」ではなく、「無事に夏を越せますように」という切実な願いが原点でした。
日本三大祭のひとつ、祇園祭のはじまり
京都の祇園祭は、869年(貞観11年)の「御霊会(ごりょうえ)」がはじまりとされています。当時、都で疫病が流行し、その原因は災いをもたらす霊のせいだと考えられていました。
そこで、当時の国の数にちなんだ66本の鉾(ほこ)を立てて、疫病が鎮まるよう祈ったのです。この行事が形を変えながら続き、1000年以上を経て、いまの祇園祭になりました。
「1150年以上続いているお祭りがあるんだよ」——子どもに話すと、たいてい驚きます。
夏祭りが多い、3つの理由
1. 病気を防ぐため
もっとも大きな理由です。夏に流行しやすい病気から、村を守るための祈りでした。
2. 作物を守るため
夏は、稲が育つ大事な時期。台風、日照り、害虫から作物を守れるよう祈る祭りも各地にあります。虫を追い払う「虫送り」という行事も、その名残です。
3. ご先祖さまを迎えるため
お盆に合わせた祭りや盆踊りも、夏祭りの大きな柱です。帰ってきたご先祖さまをもてなす、という意味があります。
屋台や花火にも意味がある
- 花火:もともとは慰霊と、疫病退散の祈りから始まりました
- 神輿(みこし):神さまが乗る乗りもの。町を回ることで、その地域を清めると考えられています
- 屋台:多くの人が集まる場に自然と生まれた市。祭りのにぎわいそのものが、力を集めると考えられていました
お神輿を「わっしょい」と揺らすのは、揺らすことで神さまの力が高まるという考え方があるためだと言われています。乱暴に見えるあの動きにも、理由があるのです。
子どもと祭りに行く前に、話しておきたいこと
お祭りに行く道すがら、こんなふうに話しておくと、当日の見え方が変わります。
- 「昔は夏に病気がはやって大変だったんだって」
- 「だから、みんなで元気になれますようにってお願いしてるんだよ」
- 「あのお神輿には、神さまが乗ってるって考えられてるんだ」
知識を教え込む必要はありません。「なるほど」がひとつあれば、それで十分です。
祭りのあとの、静かな時間に🎨
にぎやかな一日のあとは、その記憶を形にする時間があると落ち着きます。見た色、聞いた音、屋台のあかり。思い出しながら描いたり作ったりすると、体験が言葉になっていきます。
夏休みの自由研究に「地元のお祭りを調べる」というテーマを選ぶのも、いい選択です。由来を調べ、写真を撮り、自分の言葉でまとめる。身近なのに、意外と誰も知らないことが見つかります。
よくある質問
Q. 冬にもお祭りはありますか?
A. あります。冬は「無事に一年が終わったことへの感謝」や「新しい年を迎える祈り」の祭りが多く、秋は「収穫への感謝」が中心です。季節ごとに、祈る内容が違うのが日本の祭りの特徴です。
Q. 神社の祭りと、お寺の祭りは違いますか?
A. 神社の祭りは神道の行事、お寺の行事は仏教のものですが、日本ではこの二つが混ざり合いながら発展してきました。地域の夏祭りには、どちらの要素も含まれていることが多くあります。
Q. 小さい子を連れて行くときの注意点は?
A. 人混みで迷子になりやすいので、待ち合わせ場所を先に決めておくと安心です。名前と連絡先を書いたカードを持たせる、明るい色の服を着せるなどの工夫も有効です。
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