盆踊りはなぜ踊るの?🏮 世界にもある「ご先祖さまの日」
夏の夜、太鼓の音に合わせて輪になって踊る盆踊り。「なんで踊るの?」と聞かれると、答えに詰まりませんか。じつは盆踊りには、ちゃんとした理由があります。しかも、似た行事は世界にもあるのです🏮
盆踊りは、ご先祖さまを迎えて送るための踊り
盆踊りは、お盆に帰ってきたご先祖さまをもてなし、供養するための踊りです。もともとは「みんなで楽しく踊って、ご先祖さまにも喜んでもらう」という意味がありました。
そして最終日には、その踊りとともに送り出す。にぎやかな祭りに見えて、根っこには「おかえり」と「またね」があります。子どもには「ご先祖さまと一緒に踊ってるんだよ」と伝えると、しっくりきます。
始まりは、平安時代の「踊念仏」
盆踊りのルーツは、平安時代の僧・空也(くうや)が広めたとされる「踊念仏(おどりねんぶつ)」だと言われています。念仏を唱えながら踊る、という祈りの形です。
これが鎌倉時代に、一遍(いっぺん)とその時宗によって全国に広まりました。やがてお盆の供養と結びつき、室町時代には今のような盆踊りの形が定着したと考えられています。
つまり、盆踊りには700年以上の歴史があることになります。
江戸時代には、村の一大イベントに
江戸時代になると、盆踊りは供養だけでなく、村の人が集まる娯楽としての性格も強くなります。地域によっては、若い人たちの出会いの場でもありました。
いま各地に残る「郡上おどり」(岐阜)、「西馬音内の盆踊」(秋田)、「阿波おどり」(徳島)などは、こうした流れのなかで独自に育ってきたものです。何日も夜通し踊り続ける地域もあります。
やぐらを囲んで、輪になるのはなぜ?
中央のやぐらは、太鼓や音頭取りの場所であると同時に、ご先祖さまをお迎えする目印という意味もあると言われています。そのまわりを輪になって回るのは、そこに集まる人みんなが同じ立場で参加できる形だから。
踊りの上手・下手は関係なく、途中から入っても、抜けてもいい。誰でも入れる輪であることが、盆踊りが長く続いてきた理由のひとつです。
世界にもある「ご先祖さまの日」🌏
亡くなった人を迎える行事は、日本だけのものではありません。
- メキシコ「死者の日」(11月1〜2日):ガイコツの飾りやマリーゴールドで街を彩り、家族が墓地に集まって食事をします。にぎやかに迎えるところがお盆に似ています。
- 中国「中元節」(旧暦7月15日):先祖を供養し、紙のお金や供物を燃やす風習があります。日本のお盆と同じ源流をもちます。
- ベトナム「ヴーラン(Vu Lan/盂蘭盆)」:親への感謝を表す日。胸に花をつける習わしがあります。
「亡くなった人を思い出す日」が世界のあちこちにある——この事実は、子どもにとって大きな発見です。文化の違いと、その奥にある同じ気持ちを、同時に感じ取れます。
子どもと盆踊りに行くときのコツ
- 踊りを覚えなくてOK。前の人の見よう見まねで十分です
- 疲れたら輪から抜けていい、と最初に伝えておく
- 「あのやぐらは何のためだと思う?」と問いかけてみる
- 帰り道に「ご先祖さまも一緒に踊ってたのかな」と話す
行く前に少し意味を話しておくだけで、同じ祭りがまったく違う体験になります。
夏の行事は、家に帰ってからが本番🎨
見て、聞いて、感じたことは、手を動かすと定着します。屋台の絵を描く、提灯を作る、その日の音を思い出しながら色をぬる。祭りの記憶を形にする時間があると、来年の夏がもっと楽しみになります。
よくある質問
Q. 盆踊りの曲は、どこも同じですか?
A. 「東京音頭」「炭坑節」のように全国で踊られる定番もありますが、地域独自の曲や振り付けが数多くあります。旅行先の盆踊りに参加して、違いを比べてみるのも楽しい体験です。
Q. 浴衣は必要ですか?
A. 必要ありません。動きやすい服装で十分です。浴衣を着る場合は、履きなれないげたで足を痛めないよう、サンダルを持参すると安心です。
Q. 小さい子でも参加できますか?
A. できます。多くの会場では、子ども向けの時間帯や、抱っこで輪に入る親子の姿も見られます。人の多さが心配なときは、輪の外側から見るだけでも十分楽しめます。
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